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m3.com その32021年04月10日 13時12分37秒

m3.com のインタビュー3回目が公開されました。
https://www.m3.com/news/iryoishin/893913
会員登録していない人のために、以下に書き下します。
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――コロナ禍で、全国的に小児科クリニックの受診が減っています。

 大人、高齢者の場合は、高血圧や糖尿病などいろんな病気がありますから、クリニックに行かざるを得ないんです。でも、子どもの場合はそういう生活習慣病ではないので、基本的には風邪や感染症で受診します。今、みんなが手洗いやマスクをして衛生環境が非常に高まっているので、風邪自体が減っている。もう一つは風邪くらいだったらクリニックに行かなくてもいいのではないか、クリニックに行ってコロナをうつされたら嫌だなということで、小児科の患者さんはとても減っています。耳鼻科さんもかなり患者さんが減っていると聞いています。

 2020年の僕の収入はかなり減りました。減りましたが、仕方がないです。患者さんが減るのは、子どもにとっていいことですから。

――今季、インフルエンザの子はいましたか。

 例年だと1日に40人くらい、インフルエンザの子が来るのですが、今季はまだゼロです(※インタビューは3月10日に実施)。すごいですよね。それだけ手洗いやマスクをちゃんとすると、インフルエンザは消えてしまうということです。

 今はクリニックが空いているので、それを利用して、例えば発達障害の子のご両親とみっちり30分間かけて話ができるので、空いているなりの診療の在り方があるのかなと思います。別にお金儲けを目的に開業医やっているわけではありませんから。

――とはいえ、経営的にはなかなか厳しいのでは。

 患者さんの数が3分の2くらいになりました。スタッフに払う給料と大家さんに払う家賃は同じですから、僕自身の収入は3分の2どころではありません。

 例えば、小児は採血するにも聴診するにも、看護師さんが押さえていてくれないと何もできません。内科のクリニックでは、看護師さんが診察室におらず、朝から夕まで採血室にいるということもありますが、うちのクリニックは診察室に看護師さんが2人いるんです。2人いないと、お子さんを押さえたり、お母さんに説明をしたりできませんから。患者さん1人に対する人件費のかかり方が全く違うので、内科と小児科と同じ1点1円というのは厳しいなと思います。

――今後の小児科クリニックの在り方はどのようになるでしょうか。

 子どものちょっとした風邪でクリニックに行く必要はないという価値観が定着するかもしれないし、案外喉元を過ぎれば熱さを忘れて、元に戻るかもしれないけど、まだちょっと予想がつかないです。

 でも、僕の希望的な思いを込めて言うと、日本の小児医療は多くの自治体でほぼ無料であったり数百円であったりして、非常にアクセスが容易になっています。僕はそれはやり過ぎで、本当に医師の助けが必要な人だけがクリニックに行くべきだと思っているので、コロナ禍で患者が減っているのは、本来あるべき姿かと思っています。

 ではその分、何をやるべきなのかというと健診と予防接種。特に健診は大事です。小児のかかりつけ医の仕事は、その子どもが0歳の時から、15歳になるまでの発達・発育に伴走していく、ご家族と一緒に走っていくことです。

――小児医療の魅力とは。

 小児医療の面白さは、発達・発育を診るということです。大人は発達・発育しませんから、僕なんてもうあとは枯れていくだけなんですけど、0歳の赤ちゃんは無限に伸びしろがありますよね。そういう0歳の赤ちゃん、生まれて0日の赤ちゃんのオペをすると、その子にはその後の八十何年の人生があるのかと思うと、やりがいがあります。

 もともと子ども好きというわけではなかったのですが、小児がんという病気に興味があって、小児外科に入りました。いざやってみると、子どものいろんな可能性やパワーがあって、子どもってすごいなと思いました。


――これまでは小児医療に関する著書が多いですが、今後、取り上げてみたいテーマはありますか。

 今考えているのは終末期医療です。2020年、ALSの患者さんに対する嘱託殺人容疑で医師が逮捕される事件がありました。あの事件は嘱託殺人なのか、安楽死なのか。人生の、人間の命の最終段階をどういう風に締めくくるかは、これからの時代ますます大事になっていくと考えています。

 2025年になると団塊の世代が後期高齢者になり、日本は超高齢社会から多死社会になるわけです。今、大多数の患者さんは病院で亡くなりますが、もう病床が足りなくなる恐れがあります。そうするといやが上にも自宅で亡くなる人が増えるはずで、どうやって人生をクローズするかというのは、小児医療をやっている僕にとっても、避けて通ることできないテーマなのかなと思っています。

 よく考えてみると僕も大学にいたとき、子どもの死をたくさん看取っています。大人はやがてみんな死にますから、医師が何千人の大人の死を看取るのは、考えてみれば当たり前の話です。だけど僕は子どもが亡くなる瞬間を100回以上看取ってきました。がんの子どもの場合は緩和ケアも随分やりました。

――当事者の方を取材して書いてみたいと考えているのですか。

 取材というとオーバーなんですけど、この間、千葉大学の脳卒中センターのセンター長の先生に話を聞きに行くことができました。小児でも大人でも結局同じですが、例えば脳に重篤な損傷があって、もうこれは回復不可能だというときには、最後の最後まで治療するというよりは、本人の生前の意思や家族の意思を最大限に尊重して、治療を望まれない場合には、治療レベルをゆっくり減らしていって、苦しむ時間が長くなるだけの治療はやらないようにしています。それは小児医療も、脳卒中でも変わらないんだと分かりました。

 今は、本当にどうやって最期をいい形にするかということに、現場の医師はかなりのエネルギーを使っていると思います。

 がんの子どもの末期になると、もう延命にあんまり意味がなくなってきて、いかに痛くないようにして、できれば楽しい時間を少しでも長く過ごすということに注力してきました。そういう人生の最終段階をいい形でクローズする。僕は、答えは決して安楽死みたいなことではないと思っているので、そういうことを深く考えて、本を作れればいいかなと思っています。

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