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こういう本を書いてみたい2014年09月30日 22時51分15秒

講談社から「小児がん三部作」を書き、50歳になった時に誓いを立てました。

還暦までに3冊本を書きたい、と。
ぼくは自分の才能など高が知れていると思っていますから、インプットを増やして本を書くという知的な作業は、60歳までが限界と思った訳です。

で、昨年「運命の子 トリソミー」を書きました。
あまり売れていませんが、自分としては大事なことを書けたと感じています。
そして近い将来、小児科の実用書を作る(書く)可能性が高まっています。
一般向けの「小児科入門」ですね。

そうすると、あと1冊。

小児がん3部作は、「ぼくの記憶」と「カルテの記載」と「(少々の)インタビュー」で出来上がっています。
「運命の子」は、ICレコーダーでインタビューを長時間録音して、そのうちの1/3くらいを文字にしたという感じです。

あと1冊書くとしたら・・・。
映画を撮るように、現場の様子を記録して文字にしたい。
インタビューも入れますが、「動き」を記録したいんですね。
患児を介護する家族の姿。
重い病気のお子さんですから、入浴介護があり、清拭や栄養・排泄のケアがあり、気管切開の管理や人工呼吸器の管理もある。
学校の先生や理学療法士さんや看護師さんやヘルパーさんが自宅にやってくる。
移動は車椅子、そして介護タクシー。
そういう「動き」を映像のごとく文字にできないか?
そんなことを考えています。
つまり重症児の日常を描くためには、家族へのインタビューだけでは不十分だと思うんですね。

で、早速明日の休診日に、ある在宅介護のお子さんの家庭を訪問する予定です。
自分の立ち位置は「医者」ではないかもしれません。
しかし必ずこれは、「医者」としての自分の成長になるし、そこで学んだことはクリニックを受診する患者さんに還元できると思うのです。

本になるかどうかはまったくわかりませんが、最終的には自費出版という手もありますので、1年くらいこのテーマに取り組んでみるつもりです。