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参議院選挙に思う2013年07月14日 22時04分36秒

1週間後に参議院選挙を控えているこの時期ですが、もう結果は明らかのようですので、今からぼくの感想を書いておきます。

結果とはもちろん、自民党が圧勝して、衆参のねじれが解消されるということ。そして参議院は半数ずつが3年ごとに改選ですから、民主党が政権を取れる可能性は早くても6年後ということです。

我が国は、細川さんが総理大臣をつとめた時に、小選挙区制度を導入しました。
アメリカやイギリスのように、二大政党政治ではないのに実に不思議です。
なぜでしょうか?
それは自民党を追い出された小沢一郎さんが、一発逆転の政権取りをするためにはこの選挙制度しかなかったから、これを導入した訳です。
ですが日本には共産党もあるし、社民党もあるし、公明党もある。
こうした小党林立の実情でありながら、小選挙区制というのは相当無理があります。

そして肝心の民主党が自己規定ができていない。
野党に転落してから初めて綱領をつくりましたが、あれも中身がよくわからない。
前原誠司さんと自民党の方々では言っていることが同じではないでしょうか?

アメリカを見ると、共和党と民主党の違いは実にはっきりしています。
前者はキリスト教右派(保守派)を代表しています。
キリスト教とは個人と神が一対一で相対する宗教ですから、政治みたいなものは余計なことをしてくれるなという立場です。
従って小さな政府を目指す。
一家に一台ライフル銃があって自分の身は自分で守る訳です。

一方、(アメリカの)民主党はそうではありません。
富の再分配を求めますから大きな政府を目指す。
黒人やヒスパニックの利益を代弁することも多い。
とても分かりやすいですよね。

自民党は元々、三角大福中と言って五大派閥だった。
この中で保守本流にいたのは福田派です。
ええ、つまり小泉とか安倍さんですね。
彼らが新自由主義を唱えるのは必然の流れなんです。
一方の極にある田中派には政治思想がなかった。何しろ、田中角栄のキャッチフレーズは「決断と実行」で、いったい「何を」決断するか思想がないんですね。

小沢一郎と鳩山由紀夫は自民党の田中派を離れ、民主党のリーダーになり、政権交代を果たしたのですが、彼らは、民主党が国民の中のどういう層の利益を代表しているか説明することができなかった。
特にひどかったのは小沢一郎さんで、彼は田中角栄の遺伝子を刷り込まれたかのように、選挙民の利害を調整・誘導することで自分の政治権力を高めることしか考えられなかったように思えます。

日本の文化は横並びで、多種多様に見える部分はあっても、結局は価値観が均一に近いので、アメリカのような国論を二分する議論というのはほとんど起きないし、起きようとすると、なあなあで済ませてしまう文化がありますから、やはりこの選挙制度は馴染まないでしょう。

そして私たち選挙民にも、選挙で自分たちの意志を政治に届けるという文化も育っていないように思えます。
都議選では反自民党の受け皿として共産党が躍進しました。
まじですか?
この国を社会主義の国にしたいと思っている人がそんなにたくさんいるんですか?

3・11であれ程苦しんで原発はもうこりごりと考えた私たちが、原発を再稼働しようとしている自民党を圧倒的に支持する理由はなんでしょうか?
一つには「喉元過ぎれば」という文化でしょう。
もう一つは、世論が原発に反対していればメディアも同様な圧力をかけてくれて、結局、自民党は国民の多勢の意見に従ってくれるという他人任せ民主主義、願望民主主義があるのではないでしょうか?

昔から自民党にはパターナリズムみたいなものがあって、結構、国民の弱い層にも配慮する伝統みたいなものがあるので、それが強みになっていることは間違いないでしょう。
そこがアメリカの共和党やイギリスの保守党とは違う。
自民党がそういう部分の隙間を埋めてしまうと、民主党はもう本当にやることがなくなってしまいます。

ま、基本的に日本人は自民党が大好きということです。
6年どころか、ぼくが死ぬまで自民党政権は続くかも知れませんね。

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