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安楽死が合法の国で起こっていること(児玉真美)2023年11月27日 21時33分28秒

安楽死が合法の国で起こっていること
ちょっとヘビー級の内容なので、簡単に感想を述べることはできません。
倫理を考察するときに、かならず「滑り坂」という言葉が出てきます。
いったん倫理の規範が緩むと、坂を滑るようになし崩しになっていくことを言います。

安楽死が合法とされる国々でもまったくその通りで、安楽死が本来の意味合いである究極の個人主義に基づく自死から、いつの間にか、無益な治療はしないという思想になり、挙げ句の果てに、無益の患者という考えに行き着くの恐ろしいと思いました。

こうなると、安楽死を利用する人間が必ず出てきますから、安楽死臓器移植なんていうことにもつながるのです。

本作は筆者の英語力と情報収集力によって、北米や欧州の、安楽死の悲しい姿を余すところなく描いています。
これらの国々はとても不思議な感覚を持っていますよね。
最初の理念は高いのに、すぐにいいかげんになっていくんですよね。
厳密な安楽死制度を作っても運用が拡大解釈される。
脳死臓器移植もそうです。本当に脳死なのかどうだかわからない人から臓器を取るようになります。
死刑を廃止する理念はいいのですが、犯罪者を簡単に路上で射殺しますよね。

日本には死刑がありますが、犯人射殺は滅多にありません。
脳死判定も厳密に行われています。
こういう違いはどこから来るんですかね。

ぼく自身の安楽死に対する考え方は、これまでいろいろなところで発言しているので、もうこれ以上は述べなくていいでしょう。
結論的には、日本では安楽死が導入されることはないと思っています。
1番の理由は日本が保守的な国だからです。
これから先、死刑が永久的に無くならないという見通しと同じ方向性に安楽死はあると思っています。
もう1つは、安楽死を引き受ける医師が日本にはいないと考えるからです。

これまでの児玉さんの著作の集大成のような趣きもありますので、ぜひ、多くの方に読んでほしいと思います。
おススメします。

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