「私のはなし 部落のはなし」の話(満若勇咲) ― 2023年03月31日 16時27分15秒
大変話題になっている映画『私のはなし 部落のはなし』を監督した満若勇咲さんの手記です。
本を書くのはおそらく初めてだと思うのですが、とても豊かに語っています。
満若さんの原点は『にくのひと』という1時間くらいの映画。
食肉産業の現場を描いたドキュメンタリーですが、この映画は公開されることはありませんでした。
部落解放同盟からクレームが入り、被写体となった人との間で人間関係が切れてしまったからです。
満若監督は、『にくのひと』をある意味で「完結」させるためにこの映画を撮ったとも言えます。
その過程がとても丁寧に書かれており、この本自体がセルフドキュメントになっていました。
ぼくは『にくのひと』の存在は以前から知っていました。
角岡伸彦さんがブログに事の顛末記を書いていたからです。
被差別部落問題に触れるというのは難しいことで、描き手の価値観とか歴史観とか人権感覚とかが問われると思います。
そこを曖昧にすると、表現者は差別者になりかねません。
この映画が上映されたときも、観客から監督に対して被差別部落問題に対する認識が厳しく問われる場面もあったようです。
描く資格はあるのか?と。
むずかしいですよね。
ぼくは高校生のころから、この問題に関心があって、今までに多くの書籍を読んできましたが、どう論じて、どう解決の道を探ればいいのか、今でも明確に説明できません。
満若監督はこの難問に挑戦し、多くの人に支持されたのですから、それは立派だったと言っていいのではないでしょうか。
本を書くのはおそらく初めてだと思うのですが、とても豊かに語っています。
満若さんの原点は『にくのひと』という1時間くらいの映画。
食肉産業の現場を描いたドキュメンタリーですが、この映画は公開されることはありませんでした。
部落解放同盟からクレームが入り、被写体となった人との間で人間関係が切れてしまったからです。
満若監督は、『にくのひと』をある意味で「完結」させるためにこの映画を撮ったとも言えます。
その過程がとても丁寧に書かれており、この本自体がセルフドキュメントになっていました。
ぼくは『にくのひと』の存在は以前から知っていました。
角岡伸彦さんがブログに事の顛末記を書いていたからです。
被差別部落問題に触れるというのは難しいことで、描き手の価値観とか歴史観とか人権感覚とかが問われると思います。
そこを曖昧にすると、表現者は差別者になりかねません。
この映画が上映されたときも、観客から監督に対して被差別部落問題に対する認識が厳しく問われる場面もあったようです。
描く資格はあるのか?と。
むずかしいですよね。
ぼくは高校生のころから、この問題に関心があって、今までに多くの書籍を読んできましたが、どう論じて、どう解決の道を探ればいいのか、今でも明確に説明できません。
満若監督はこの難問に挑戦し、多くの人に支持されたのですから、それは立派だったと言っていいのではないでしょうか。
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