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読みたいことを、書けばいい。 人生が変わるシンプルな文章術(田中 泰延)2019年11月28日 12時14分57秒

読みたいことを、書けばいい。
これは面白かったです。
一番良かったのは、文章です。
さすがコピーライターだけあって、言葉がプルンプルンと弾力があり、生きているなあと感じました。
こういうのは、本人の努力もあるかもしれませんが、やはり才能なのかなと思いました。
シンプルな文章、短い文章って実は難しいんですよね。ぼくも文章は長くなります。

筆者は、この本はビジネス本ではないとか言っていますが、役に立つこともけっこうたくさん書いてあって、随筆をどう書くかという説明は、けっこう、ハッとするものがありました。
僕はよく書評を依頼されるのですが、「事象と心象の交差」みたいな観念で書いたことがなかったのでとても参考になりました。

ギャグに関しては滑ったところもありましたが(笑)、人を笑わせるのは、喜怒哀楽の中で最も高度な技術なので、十分にすごいなと感心させられました。
僕は自分の作品で人を笑わせたことが一度もありません。

それからES(エントリーシート)の書き方の説明も印象に残りました。
あれは、技術的な指南になっているだけでなく、人間観察からきた深い洞察が含まれていて、つい、人に教えたくなってしまう話が含まれていました。
あの部分だけでも読む価値があります。

大ベストセラーのようですね。
この本を面白いと思うか、そうでないかは、読み手によって評価が分かれるように思います。
しかし、こういう本は並の書き手には書けないことは間違いないでしょう。