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潜入ルポ amazon帝国(横田 増生)2019年11月03日 15時13分50秒

潜入ルポ amazon帝国
ワンパターンですね。
しかしこれは悪い意味ではありません。誉め言葉です。
作家が一つのテーマを持って書き続けるというのは素晴らしいことだと思います。
僕だってワンパターンですよ。病気や障害のある子どもの話しか書いていませんから。
同じテーマで書けることは問題意識がしっかりしていて、信念がぶれていない証拠です。

さて、本作も大変面白く読みました。
巨大企業のもと、労働者がいかに搾取されているのか、よく描写されていました。
しかしながらこういう本を書かれても、Amazonはびくともしないのでしょう。
だって現に僕は、この本をAmazonで買ったのですから。

僕がAmazonを利用し始めたのは一体いつだったか、もう記憶にありませんが、今や買い物に欠かせないという感じです。
レビューが参考になるかは微妙ですが、これだけの種類を次々と「検索」が可能だったり、「推して」くる便利さは、他の追随を許さないですよね。
それが成り立っているのは、IT 技術と同時に「ヒト」という労働力なんですね。
アップルだって安い賃金の労働者がいなければ成り立たない企業ですから、ロボットが人間の仕事を奪う時代なんて永遠に来ないかもしれませんね。
別にそれでいいのですが。

ポートレイト・イン・ジャズ (和田 誠, 村上 春樹)2019年11月03日 16時05分54秒

ポートレイト・イン・ジャズ
先日亡くなった和田誠さんがジャズメンの絵を描き、それに村上春樹さんが文章を付けるという構成の本です。
上下2巻でけっこう高価な本ですが、ジャズが好きで和田さんが好きならば必携の2冊でしょう。
やはりジャズというのは時代と共にあるなということが、村上さんの文章からよく分かります。
僕がジャズを聴くようになったのは、40歳の手前だったので、その時にはジャズはもう「終わっていた」のです。
だから僕のジャズは時代に寄り添っていません。
音楽として楽しんでいるということです。
村上さんは、くり返し「LPでジャズを聴く」と表現していますが、なるほど、時間をかけ、動作を伴って、初めてジャズは聴こえてくるのかもしれませんね。なんとなく分かります。

それにしても、中山康樹さんの文章がいかにすごかったか、この本を読むとそれが逆によく分かります。
うちの兄は、「和田誠は自分の青春そのもの」と言っていましたが、ぼくもその感覚はわかるな。

お楽しみはこれからだ(和田 誠)2019年11月03日 16時17分35秒

お楽しみはこれからだ
追悼の意味を込めて書いておくと、ぼくが持っているすべての蔵書の中で、一番古いのは、この本かもしれません。
変色してボロボロになっていますが、「お楽しみはこれからだ」です。(その後、続編がどんどん出ていく)
映画の名セリフを中心に、映画評論と絵をつけた和田さんの作品です。
中学生の時から映画少年だったぼくは、夢中で読みました。
たしか中学3年生の時に買った本じゃなかったかな。
今でも大事に本棚に収まっています。
ご冥福をお祈りします。