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〈いのち〉とがん: 患者となって考えたこと (岩波新書) 坂井 律子2019年03月19日 23時15分15秒

〈いのち〉とがん: 患者となって考えたこと
出生前診断の取材で有名なNHKディレクター、坂井さんの闘病記です。
病気は膵臓がんの Stage 4 。
ちょっと知識のある人なら、この状態から生還できる患者はほとんどいないと知っているでしょう。
この本は未完です。坂井さんはお亡くなりになりました。

絶筆に終わってから、その後、どういう心の動きがあったかは知りようがありません。この本で語られているのは、生きようとする彼女の気持ちです。
死を受容しようとはしない。
人は、死ぬまで生き続ける。
そうした思いが、迫力を持って迫ってきました。

「死を想え」という言葉がありますが、やはり人は死に瀕しないと死を考えることはできないようです。
坂井さんは一生懸命、死について考えました。
そして生きるということについても考え抜きました。
がん患者はどんなインテリでも最後には「金の藁」を掴もうとすると言います。
「溺れる者は・・・」のことですが、ものすごく高価な民間療法や保険の効かない治療に手を出すということです。
同じ藁でも、値段が金の藁なんですね。

ぼくはそういう闘病記をたくさん読んできましたが、坂井さんはジャーナリストとして、藁を掴もうとはせず、科学的な治療を受けていました。
そしてそれを言葉にする力がありました。これは素晴らしいことだと思います。
人はなぜ、手記を残すのか。なぜ、闘病記を書くのか。
それは言葉が思考を引き出し、思考が人生の意味をクリアにしていくからではないでしょうか?
生きることに執念の炎を燃やした坂井さんの、実に見事な文章でした。
坂井さんのルポルタージュがもう読めないと思うと、本当に残念です。
○「ルポルタージュ出生前診断」
○「いのちを選ぶ社会」
は生命倫理を学ぶ者にとって、必読の傑作だったと思います。
どうぞやすらかにお休みください。

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