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たばこはNG(毎日新聞)2019年02月25日 22時08分50秒

⼦どもの受動喫煙による被害が注⽬されている。換気扇の下で喫煙していても、同じ部屋にいる⼦どもに悪影響を及ぼすという。⼤⼈の意識を変えるため、⼦どものそばでの喫煙を「虐待」と位置づけるべきだ、という意⾒も出ている。
●換気扇の下もNG
「⼦どもたちのために、たばこをやめた」。約6年前に完全に禁煙した横浜市⾦沢区の⾃営業の男性(49)は、そう話す。⻑⼥(9)が⽣まれてから⼦どもの前で吸うのは控え、喫煙は仕事中に限ってきたが、⾐服はたばこ臭く、残留した成分が⼦どもに悪影響を与える可能性が気になった。徐々に本数を減らし、次⼥(6)が⽣まれるころ完全に禁煙した。妻(36)も「臭いが好きではなかったのでよかった」。
男性の主治医で禁煙を勧めたふじわら⼩児科(同区)の藤原芳⼈院⻑によると、⼦どもの受動喫煙に対する問題意識は徐々に⾼まり、⼦どものために禁煙する⼈も出てきている。だが「禁煙を拒否し、間違った受動喫煙対策を取る⼈がまだ多い。換気扇の下で吸うのも問題がある」と指摘する。
埼⽟県熊⾕市は、市内すべての⼩学4年⽣に尿中のニコチン代謝物質(コチニン)の濃度検査を呼びかけ、約9割が検査を受けている。市医師会がまとめたデータ(2016年度)によると、室内の「台所・換気扇・レンジフード付近」で親が喫煙した場合も、⼦どもの尿の中に残るコチニンの濃度は⾼くなっていた。
両親とも⾮喫煙者の場合は1ミリリットル中1・3ナノグラム以下(1ナノグラムは10億分の1グラム)だが、⽗親が換気扇付近で吸う場合は7・1ナノグラムと5倍以上、⼦どもと接する時間が⻑い⺟親では19・3ナノグラムと約15倍になった。喫煙場所が居間・リビング▽書斎・寝室▽トイレ▽⾃動⾞内の場合はさらに⾼濃度で残留する。また、ベランダや屋外で吸っていても、窓から部屋に流れ込む煙を⼦どもが吸い込んでいるため、尿から残留物質が出ている。
低濃度でも⻑期間ニコチンが体内に⼊れば、⼦どもの健康に悪影響を及ぼす恐れがある。換気扇の下や家の外で吸えばいい、というわけではないのだ。検査をした井埜利博・いのクリニック院⻑は「どこでたばこを吸っても⼦どもの受動喫煙被害は避けられない」と話す。井埜院⻑によると、⼦どもは受動喫煙により気管⽀ぜんそくや気管⽀炎、⾍⻭、中⽿炎のリスクが⾼まり、せきやたんが出やすくなる。また、乳幼児突然死症候群(SIDS)に⾄る可能性もあるという。
●煙は「⼤気汚染」
最近、特に注⽬されているのは、たばこの煙に含まれる微⼩粒⼦状物質「PM2・5」だ。井埜院⻑らが3〜8歳児のいる世帯でPM2・5を測定したところ、両親とも⾮喫煙の場合は値が0に近いのに、親が喫煙者である場合、親が寝ている時間以外はPM2・5が許容量の数倍レベルの⾼濃度で検出されていた。⼦どもの受動喫煙に詳しい別所⽂雄・⽇本医療科学⼤教授(⼩児科学)は「中国でPM2・5による⼤気汚染が問題になっているが、たばこの煙は⼤気汚染のようなもの。呼吸器疾患を引き起こすだけでなく、⼦どもの発達に影響するとの研究もある」と話す。
こうした現状に斎藤麗⼦・⼗⽂字学園⼥⼦⼤教授(⼩児保健)は「家庭や⾃動⾞内での⼦どもの受動喫煙は虐待として法規制すべきだ」と訴える。児童虐待防⽌法では(1)暴⾏など⾝体的虐待(2)わいせつ⾏為(3)減⾷、放置などネグレクト(4)暴⾔など⼼理的虐待−−が虐待と定義されているが、⼦どもの受動喫煙は「第5の虐待になりうる」と警鐘を鳴らす。
●公園に残る灰⽫
だが、⼦どもの受動喫煙に対する⼀般の意識は低い。斎藤教授が11年、全国の政令市、特別区、東京都内市町村の児童公園の喫煙対策を調査したところ、16%が「灰⽫を設置している公園・遊園がある」と回答。うち7割は13年の追跡調査でも、すべての灰⽫は撤去していなかった。
鈴⽊修⼀・国⽴病院機構・下志津病院⼩児科医⻑は、「ぜんそくの⼦どもの前で親が喫煙している例もあるが、医師が厳しい態度で臨むと、親は本当の喫煙状況を話さなくなってしまうことがある」と経験を打ち明ける。「『虐待だ』と頭ごなしに批判するより、親を⽀援する態度を⽰し、まずは室内禁煙を勧めるような形で介⼊したほうがいい」と提案する。【斎藤義彦】
罰則付き条例導⼊を検討
⼦どもの受動喫煙対策に関する法令はあるのか。
東京都は「⼦どもを受動喫煙から守る条例」を昨年4⽉に施⾏。学校や公園、⼩児科などの医療機関だけでなく、家庭内や⼦どもが同乗している⾃動⾞内での⼦どもの受動喫煙を防⽌する努⼒義務を定めた。これに続き、⼤阪府も「⼦どもの受動喫煙防⽌条例」を昨年12⽉、施⾏した。
ただ両条例とも罰則や通報、⾏政機関による指導規定はなく、強制⼒に乏しい。都の条例作りを主導した岡本光樹都議(弁護⼠、都⺠ファーストの会)が17年に発表した条例案には罰則、通報義務、都などによる指導が盛り込まれていたが、削除された。「家庭まで監視するのか、といった抵抗の声があった」と岡本都議は振り返る。岡本都議によると、オーストラリアでは16歳未満や18歳未満(州により異なる)の⼦どもが同乗している⾃動⾞内での喫煙が、罰則付きで禁⽌。フランス、カナダ、英イングランドや⽶カリフォルニアなどの州にも同様の法令があるという。
兵庫県では「受動喫煙の防⽌等に関する条例」の⾒直しにあたり、公共施設やホテル、映画館などの施設管理者が20歳未満の⼈や妊婦を「喫煙区域に⽴ち⼊らせない」と定めた規定に違反する場合のみ罰則を設ける改正⾻⼦案を昨年末、提⽰した。居宅など私的な区域や⾃動⾞内でも20歳未満や妊婦がいれば喫煙を禁じるが、罰則までは踏み込めなかったという。⼀部でも罰則が付けば、⼦どもの受動喫煙を防⽌する法令では初となるため、今後の議論が注⽬される。

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