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なんとかなるよ統合失調症―がんばりすぎない闘病記(森 実恵)2018年10月29日 22時19分29秒

なんとかなるよ統合失調症
これは大変いい本でした。
統合失調症の闘病記です。
病気の性質上、自分が体験したことをうまく表現できない(思い出せない)ことが多いのですが、この本では幻聴の内容を正確に綴っています。
カミングアウトの難しさや、当人が「統合失調症」という診断名に負けてしまうという指摘は、この病気の困難さを十分に物語っていました。
発病して、離婚を迫られ、子どもを奪われ、ここらあたりがどん底ですね。
しかし著者は、貪欲に仕事を手に入れ、社会復帰を図っていきます。
そして文筆活動を通して徐々に生き直していきます。
その再生の道のりが、何とも言えず心を揺さぶられます。

ただ敢えて難点を言えば、タイトルです。
僕はもっと砕けた内容かと思って読み始めたのですが、その予測は良い方向に裏切られました。
もっとはるかに深い物語で、人生とは何だろうかと考えさせられました。
ですので、タイトルはもう少し哲学的なものであった方が良かったような気がします。
いかがでしょうか?
オススメの1冊です。

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