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こころの病に挑んだ知の巨人(山竹 伸二)2018年08月15日 22時45分09秒

こころの病に挑んだ知の巨人 (ちくま新書)
著者は精神科医でも心理士でもなく、評論家。
そういった立場の人が、よくぞここまで書けたと感嘆します。
知の巨人は次の5名。
森田正馬・土居健郎・河合隼雄・木村敏・中井久夫。
ぼくも一応医者なので、この5名の名前は知っています。
土居健郎の「甘えの構造」も読んだ経験があります。しかしながら、それ以上のことはあまり知りません。
ぼくが知っているのは、森田先生の「あるがまま」とか、河合先生の「箱庭療法」とか、中井先生の「絵画療法」くらいです。
筆者は、深く細かく分かりやすく彼らの治療方法や人間論を解き明かしていきます。
最もクリアカットに描かれていたのは森田先生の森田療法です。大正から昭和初期にこのような大きな仕事を成し遂げたというのは驚異的です。まさに知の巨人ですね。
それぞれの先生の人間観も大変興味深く、人間を論じることは日本文化を論じることにもなっています。

それにしても精神科医というのは、難しい仕事とつくづく感じました。ぼくは外科医を選んで良かったのかもしれません。
オススメの1冊です。

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