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アベノミクスによろしく(明石 順平)2017年10月25日 21時03分06秒

アベノミクスによろしく(明石 順平)
アベノミクスが始まって5年になりますが、僕自身は好景気をまったく実感できません。そもそも僕の収入は過去10年間まったく増えていません。
確かに株価は上がっていますが、株を所有している人など日本全体で一握りでしょう。僕も持っていません。世間は何となく、アベノミクスを歓迎する空気がありますが、この経済政策は本当に日本を潤しているのでしょうか?また日銀による金融緩和はいつまで続くのでしょうか?
そんな疑問があってこの本を読んでみました。

著者の明石さんは難しい経済分析をできるだけ分かりやすく平易に書いてくれています。公的機関が公表している図表をふんだんに使って、アベノミクスが本当に経済効果があるかを解説しています。

そもそもアベノミクスとは何でしょうか?
それは日銀が各銀行から大量に国債を買うことで、市場にお金をばらまくことを指します(異次元金融緩和)。
お金が余れば金利が下がりますから、借金をして事業を拡大する人や事業所が増えます。その結果景気が良くなるわけです。
お金が余っていれば、円の価値が下がり、相対的に物価が上がります。デフレ脱却ですね。インフレが起こる訳です。
円安になれば、輸出産業の株価が上がりますから、日経平均株価も上がります。

では実際に景気は良くなっているでしょうか?
まったくそういう事実はありません。
その最大の理由は労働者の賃金が上がっていないからです。
給料が安くて、品物の価格が高ければ、誰も買い物はしません。
日本のGDPの伸びは民主党政権時代の1/3しかありません。現在、日本人家庭のエンゲル係数はどんどん上昇しています。

日銀が国債をこのまま無限に買うことはできませんので、どこかで異次元金融緩和は終わりにしなくてはいけません(出口戦略)。
ところがそれをやると、国債が暴落する危険があります。国債が暴落すれば、円に対する信頼がなくなるため、超インフレが起こり、株が暴落する危険があります。
つまりうまく出口を出ないと、あなたが銀行に預けたお金は紙屑になるかもしれないのです。
恐ろしいですね。しかしそれは悪夢ではなく、現実になる可能性があります。
僕も何か自衛の手段を考えましょう。預金を「金(ゴールド)」と交換しようかな。
みなさんもぜひ、この本を読んで下さい。
超オススメです。