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福島第一原発 1号機冷却「失敗の本質」 (講談社現代新書) NHKスペシャル『メルトダウン』取材班2017年09月20日 22時34分56秒

福島第一原発 1号機冷却「失敗の本質」
今になって新しい事実が続々と明らかになることに驚きます。
この本の趣旨は、原発事故のような大きなアクシデントが将来発生してもそれに対処できるように、福島原発事故の失敗の本質をあぶり出すことにあるのでしょう。
そういう意味では、細かい事実の積み上げを丁寧におこなった大変な力作だと思います。
ただ大雑把に言ってしまえば、要するに、東電にはこの事故は「想定外」だったので、何の対応対策も事前に考えていなかったということに尽きると思います。
各論で言えば、「ほーれんそー」ができていなかった。
事故対応を個人の力量に頼る根性論・精神論になってしまったのでしょう。
また余りの東電の対応のひどさに、官邸が介入してきた。これもよくなかった。政治家は事故対応をしながら、同時に政治判断をしますからね。
要するに、東電には原発事故に対応する力がなかったということです。
故郷を失った福島に人たちのことを思うと、事故に対応できなかった人たちに対する怒りがあらためて湧いてきます。