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無冠の男 松方弘樹伝 (松方 弘樹, 伊藤 彰彦)2017年06月25日 20時56分01秒

無冠の男 松方弘樹伝
とても面白い本でした。基本的には松方さんに対するインタビューで出来ています。
ぼくがこの本を手にした理由は、伊藤さんの前作「映画の奈落」があまりにも面白かったからです。
ただ、本としての出来栄えはかなり違ったものになっています。

面白いことは良い本であることの必要条件ですが、十分条件ではありません。
松方さんが高倉健をどう思っているのかは、興味深く面白いのですが、本の完成度とは関係ありません。
このインタビューを通して何が描きたかったのか、その意図は分からなくはないのですが、少し物足りない部分も感じました。
松方弘樹さんの評伝を読みたいという人には満点の本だと思いますが、松方弘樹を通じて映画の盛衰を知りたいという読者には、もうちょっと筆者の評論・分析を聞かせてもらいたかったという気がします。

ただ本作における伊藤さんのインタビュー術は見事だと思います。
話の聞き方が実にうまい。だから面白い本に仕上がっているのかも。勉強になりました。

ヨミドクター、連載26回目〜最終回2017年06月26日 13時11分13秒

いよいよ最終回です。
ぜひ、お読みください。

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20170619-OYTET50058/

ヨミドクターでまたいつかお会いしましょう!

ヨミドクターの連載を終えて2017年06月28日 23時48分39秒

一昨日の記事をもって1年間に及んだ僕の連載は終了になりました。
これまで僕の記事を読んでくれた方には心から感謝したいと思います。
また、コメント欄を拝見すると、僕の記事をメチャクチャにけなしている人もいるので、そういう人には連載が終了して「良かったですね」と声をかけたいと思います。

さて、この連載の企画は、中央公論新社から持ち上がったものでした。
中央公論にはラクレという新書があって、そこで「小児医療の常識のウソ」あるいは、「ネット情報はどこまで信用できるか?」みたいな本を作ろうというアイデアがありました。
しかしながらこの出版不況の時代。僕のような無名な医者が本を書いても売れるかどうかわかりません。

そこで、読売新聞のヨミドクターに相談したのです。中公の親会社ですね。
当初の提案は3カ月の連載です。面白ければ延長。読者からの反響が無ければクビ。
ヨミドクターの編集長さんは、僕に書かせることに大変不安があったと思います。
なぜならば、僕は「純粋な」小児科医ではありません。ま、「小児外科医」だけど、もう手術はしていませんから外科医でもない。すると、ただの開業医ということになります。
それでも採用してくれたのは、拙著「運命の子」と「小児がん外科医」を読んで頂き、文章が書けるなと感想を抱いてくれたからだと僕は思っています。
こうして連載が始まりました。

ほかの執筆者と比べて、僕の原稿がたくさん読まれたのかどうか自分にはわかりません。
ですが、「箸にも棒にもかからない」というレベルではなかったようです。
それなりの読者からの支持があったみたいです。
その結果、連載は3カ月ごとに延長となり、ついに1年になった訳です。
1年書くとさすがにネタが尽きて、もう僕にはいいアイデアは残っていません。とにかく26回よく書けたと思います。

原稿を書くにあたって相当勉強をしました。
医学書や治療ガイドラインなども最新のものを買い直しました。
こうした書籍は大変高価なので、原稿料はすべて書籍代に消えました。
しかしそんなことは全然どうでもいいことです。やはり人間いくつになっても勉強しないといけません。
本連載を書くことで、自分の知識をもう一度整理し直すことができたのは本当に良かった。患者にもその利を還元できています。

連載の中で手応えがあったのは、インフルエンザの予防法とアトピーへのステロイド軟膏の使用方法。
逆に肩透かしだったのが、便色カードの胆道閉鎖の話。

連載の後半ではほどんどの記事が yahooニュースに転載されて、患者さんから「見ましたよ」とよく声をかけられました。

さて、連載は中央公論新社の上層部からも一定の評価を頂いたようです。その結果、ラクレから書籍化されることが決まりました。
原稿を整理してみると、400字換算で320枚あります。これはちょっと削る必要があるかもしれません。
もちろん、枕の部分でBabyMetalのライブを観に行った類の話はすべてカットします。
障害児に関する原稿を2回書いていますが、これもラクレには載せないつもりです。

どんな風にまとめていくかこれから中公の編集者と相談です。骨格が決まれば、中味は95%以上完成していますので、すぐに仕上がるでしょう。

面白くて役に立つ(あ、講談社みたいなキャッチフレーズ)本になるはずです。おまけにポケットに入る。
年内完成か年明けになるかまったく未定ですが、ぜひ、新書ラクレを可愛がってくださいね。

「From Dusk Till Dawn」を聴く2017年06月29日 21時09分52秒

「From Dusk Till Dawn」を聴く
BabyMetal のEU盤「Metal Resistance」を購入しました。EU盤にしか入っていない「From Dusk Till Dawn」を聴くためです。
この歌の存在を知ったのは、先日行われたハリウッドでのライブです。ファンが撮影したYouTubeの動画を見てびっくり仰天しました。
この曲がなぜ日本盤に入っていないのか、よく理由はわかりません。あえて言えば、曲調がJ-POPとかけ離れているからかもしれません。
「From Dusk Till Dawn」は神秘的で壮大、そして深遠な曲です。

出だしの電子音的な声を切り裂くように、1:05でSU-METALが♪In the air♪とハイトーンヴォイスで切り込んできます。
ここには圧倒的な迫力と爽快感があります。
2:23では♪Break♪とポーズがかかり何ともカッコいい。
聴きようによっては単調な重低音のリズムが、2:54で変調します。このリズム展開には異様な切迫感と高揚感があります。

「From Dusk Till Dawn」はメタルロックでしょうか? いや、そういうジャンル分けには意味はないでしょう。
分かりやすく言えば純粋にカッコいい曲なんです。
レッド・ツェッペリンのすべての曲の中で、「For Your Life」が最高にカッコいいと僕は思います。
イエスであれば、「ロンリー・ハート」が断然優れているでしょう。
前者はハードロックの枠を超えているし、後者はプログレの枠を飛び越えています。
そういう意味で、「From Dusk Till Dawn」はメタルを超えているし、これはもはやアイドルの曲ではありません(僕は元々、BabyMetalをアイドルとして聴いていた訳ではない)。

もし「From Dusk Till Dawn」の欠点を挙げるとしたら、それは曲の長さが3分50秒と短いことです。あっと言う間に終わってしまうんです。
僕はロックを聴きだして40年になりますが、同じ曲をリピートでエンドレスに聴きたいと思ったことは初めてです。

なお、この曲はダンスも最高にカッコいいと思います。こんなダイナマイトクラスの曲が眠っていたなんて一体どういうことでしょうか?
ライブのオープニングに使っても良いと思います。ぜひ、みなさんもYouTubeなどでアクセスしてください。

Something's got to go
Something's got to go
In the air
Pray your way
In the air the air
It got better
Don't start slow, then
(Something's got to go)
It got better
Don't start slow, then
(Something's got to go)
Dream sing
Climate the weather
Hot colder
And warm memories
Get off my face
More day after day
And reaching to fate
So instincts so faint
I'll wake from the dream
To keep and relive
'Cause life it is a dream
And dream's on a break
While it's over
Never ever
While it's over
Never ever
In the air
In the air