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千葉大医学部集団強姦事件に思う2016年12月07日 19時48分17秒

千葉大医学部集団強姦事件に思う
連日報道されていますが、OBとして本当に恥ずかしく情けない思いです。怒りの気持ちで日々不愉快です。
容疑者の医学部学生3人のうち2人はラグビー部。
つまりぼくの後輩と言えます(顔も名前も知りませんが)。
それがいっそう腹立たしい。

さて、なんでこのような忌まわしい事件が起きたのか、それは今後の司法の裁きをみないとわかりません。
ただ、メジャーなメディアからは少し的外れな意見も出ているようなので、雑感を述べておきます。

千葉大医学部の学生や医師は「エリートだから、何をやっても許される」という感覚で犯罪をおかした、、、という論評を見かけました。
これは二重の意味で正しくありません。
まず、学生や研修医は自分のことをエリートなどとは考えていません。
むしろ逆です。
逮捕された5年生たちはベッドサイドラーニングという実習を受けていた最中だと思います。
この実習は、机上の勉強ではなく、一人の学生に一人の患者を割り当てられて指導教官からみっちりと絞られます。

ぼくも大学に在籍していた時は、みっちりと学生を絞りました。そういう厳しい鍛錬を通じて医師が生まれていくから妥協は一切しないわけです。
さすがにパワハラになるようなことは言いませんが、学生に対しては徹底的にしごきます。
こういう生活が2年くらい続くので、医学生がエリート意識を持って鼻高々になることなんてあり得ません。
研修医だって同じです。毎日、先輩の医師から厳しくしごかれます。

では、もし、エリート意識を持っていたら?
だからと言って、集団強姦をおこなって、それが許されると思うほど、こいつらは馬鹿ではありません。
それくらいの法律は中学生でも知っています。
未開の国の王様(そんなものは存在しませんが)ではないのだから、何をやっても許されると冷静に判断するなんてことはあり得ません。

では、なぜ犯罪が起きたか?
ぼくには理由はわかりませんが、強姦がほかの犯罪と違う点は「性欲」という人間の基本的な、そして強烈な欲求に基づいている点は見逃せないと思います。
人はその「性欲」を抑えるようにくり返し自分に縛りをかけているはずです。
それが外れてしまった。
酒のせいもあったでしょう。集団心理もあったでしょう。しかしそれだけではない。

犯行が計画的だったのか、突発的だったのか、今後の捜査で明らかになるでしょう。
いずれであっても許されないのですが、基本的には女性に対する差別意識があったのではないでしょうか?
つまり、女性を酔わせて人事不省に陥らせて集団強姦をしても、女性は泣き寝入りをして表沙汰にならないと、被害者女性を見下していたのではないでしょうか?
(そういう意味では、千葉大医学部だったから、、、という理由はぼくには思い当たりません)

医学部の学生の倫理観はどうなっているのか? という批判もよく目にします。
はっきり言って「普通」です。
文学部も工学部も医学部も道徳心は一緒です。
医学部の学生だけが倫理観が高いなんていうことはありません。
そんなことを言ったらほかの学部生に失礼です。

教育はどうなっているのか? という批判も目にします。
いや、さすがに学生を集めて「強姦するな」という講義はしないでしょう。
それは20歳になるまでに家庭や社会が教えることです。

この学生たちはおそらく退学になるでしょう。研修医は医師免許を剥奪されるでしょう。
退学になっても、いつかまたほかの医学部に入学するのでは? という指摘もありますが、それは無いんじゃないでしょうか?
なぜなら、この連中は懲役10数年の実刑を喰らうと考えられるからです。
出所する時は40歳近いはず。
社会復帰が精一杯で、医学部に合格できるなんてあり得ません。

なお、現在、千葉大医学部ならびに病院は飲酒を伴う会合(要するに忘年会)を禁止しています。
ぼくの意見では、それには何の意味もありません。
酒を飲むとどいつもこいつも強姦するんですか? そんなことはさすがに無い。
医学部の学生も病院の医師も、ほぼ100%が「普通」の人間です。
今回の事件が起きたことで「異常」な人間の基準に当てはめて行動を縛るのは、正しくないと思います。

つまり罪なき者は、正々堂々としていればいいと考えます。

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