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ルポ 貧困女子 (岩波新書) 飯島 裕子2016年10月13日 10時35分22秒

ルポ 貧困女子 (岩波新書)
最近話題の「貧困女子」がテーマです。
貧困問題はなかなか目に見えないのですが、こうした丁寧なルポによって現代という時代性がとてもよく見えてきます。

日本は、超・少子高齢化だし、非正規職員が増加しているし、若者の貧困が増えているし、生涯未婚率が上昇しているし、人口は減っているし、自分の子どもがどういう人生を歩むのかと思うとけっこう不安になります。

安倍総理大臣は、アベノミクスで経済がとても良くなったと(また、道半ばとも)言いますが、いったい誰が潤っているのでしょうか?
ぼくは開業医になって10年ですが、収入はぜんぜん増えていません。むしろ減少傾向です。
ま、ぼくは良いとしても、株価が上昇して喜んでいるのは大金持ちだけなんじゃないの? と思わず揶揄したくなります。

政府自民党は、女性の活躍を盛んに言います。それは良いことなんですが、同時に古くからの「家」制度を頑なに守ろうとします。
二つを両立することは無理なんじゃないですか?
女性の活躍と言いながら、女性は消費されているように僕は感じてしまうし、政府自民党の論理で働けば働くほど、従来の「家」の構造は崩れていくし、それは必然の流れだと思います。

僕はそうした「家」はなくてもいいという考えなので、非婚・シングルで子どもを作っても、さまざまな制度面での補助・手当があってしかるべきだと思います。

昔ながらの「家」を維持して、もっともっと働けというのは、やはり無茶ですよね。
制度の歪みは必ず最も弱い人間に表れます。
そうなると、それはやはり女子・子ども・老人ですね。
将来の展望が暗い日本の諸問題はすべて同じ根に問題があるようにぼくには思えます。

憲法を改正(悪)して、自衛軍を明記するのもけっこうですが、もっと大事なことがあるのではないでしょうか?
この国がどういう方向に向かうのか、向かうべきなのか、リーダーにはビジョンを示して欲しいと思います。
今やっていることが未来へのビジョンというならば、失敗がすでに始まっていると思います。