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やっぱり面白い「さいごの色街 飛田 (新潮文庫) 井上 理津子」2015年03月19日 20時34分51秒

さいごの色街 飛田 (新潮文庫) 井上 理津子
文庫本になったと知ったので、「文庫本のための後書き」を読みたくて購入しました。
ところがやっぱり先頭から読み直してしまう。
面白い。
大変すぐれたノンフィクションだと思います。

まず第一に文章がいい。
大阪弁を上手に料理している。
「 」の中だけでなく、筆者の独白も非常にいい。
要するに、どんどん読み進めてしまうということです。

飛田は取材拒否の街。
そこをどんどん食い込んでいって、赤裸々に描く「過程」がいい。
つまりこの本は、取材過程それ自体がドキュメントになっているんです。
自分語りは往々にして白けたりしますが、本書にはそういった部分がまったくありません。

一級品の面白さです。
しかしこの面白さは、実はちょっと難しいかもしれない。
ノンフィクションをたくさん読んだ人でないと、単なる興味本位の読み方になってしまうかも。

僕も何十年と残る本を書いてみたいな。

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