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ぼくは面白かったけど 「ふしぎなキリスト教」2013年06月02日 22時18分15秒

「ふしぎなキリスト教」
30万部も売れたそうです。
だから買った訳ではなくて、元々キリスト教に興味があり、目次を見ると、近代西洋とのかかわりが書かれていたから。

で、読了しました。
宗教に関してはぼくは全然素人ですから、記述の正確性に関してはよくわかりません。
ときどき議論が、飛躍していたり、大雑把だったり、「神学論争」みたいになってしまっている部分もありましたが、大変面白く読みました。

大澤さんは次々と、読者が聞きたいことを質問していきます。名司会ぶりでした。
橋爪先生はなんでもかんでも鮮やかに答えていきます。

ユダヤ教とキリスト教とイスラム教が、同じ神様を崇めていることは、さすがの僕でも知っていましたが、「一神教」の本当の意味をようやく理解したという感じです。
日本人は「多神教」と言われますが、ちょっと対比する概念ではないですね。

大日本帝国は天皇を現人神として崇めた訳ですが、あれは一体どういう日本人の精神構造だったのでしょうか?
宗教心とは関係ない、教育とか法律による洗脳・強制みたいなものなのでしょうか。

この本では、近代科学がキリスト教の中から生まれてきたと指摘しています。
村上陽一郎先生と同じ解釈ですね。
そして資本主義も芸術も哲学も。
ちょっと牽強付会な感じもしますが。
最後は全世界に話が広がりますが、かなり駆け足だったような気もします。

さて、読了した後でアマゾンのレビューを見たところ・・・・散々な低評価ですね。
知識のある人から見ると、問題点が多すぎるようです。
うーん、専門書って難しいですね。