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「子どものトラウマ」 (講談社現代新書)西澤 哲2012年11月22日 22時51分29秒

子どものトラウマ
一昨日に読んだ本です。
あまりの面白さに一気に読んでしまいました。

どれくらい一気だったかというと、診療の合間と昼休みで読みました。
この日も患者さんは100人近くいらしていましたから、読んだ時間は60分くらいでしょう。
190ページの本ですから、ぼくの読書時速は190 p/h という感じでしょうか。
ただ読むだけでなく、あちこちにラインマーカーで線を引いてしまいました。

内容をここで要約しても皆さんには興味はないでしょう。
そこで、内容と離れて感想を二つ。

まずは「新書問題」。
10年くらい前に「新書」ブームがやってきて、各出版社はどこもかしこも新書を発刊するようになりました。
だけど、明らかに「はずれ」が多い。
後発の新書として一番面白いのは「幻冬舎新書」かな。
やはり老舗は、「岩波新書」「講談社現代新書」「中公新書」。
この三つはレベルが高いし、新書らしい新書を作っている。
新書の真髄は「教養」だとぼくは思う訳です。
そういう意味で、この本は実に勉強になりました。

次の感想は、やはり心理学は面白いということです。
この本は煎じ詰めれば、心理学の教養本なんです。
ぼくは高校生の頃、夢中になって心理学の本を読みました。
それから精神病の本とか。
今でも本棚にありますよ。
たとえば、「分裂病の少女 デボラの世界」(みすず書房)とか。
心理学や国文学に対する興味は尽きなくて、一生の仕事にしたいと思ったのですが、途中で才能の限界を感じて断念したことは、これまでに何度もここで書いている通りです。

だけど面白いものは面白い。
30年経っても、あの当時の「面白がる」感覚が残っていて、ちょっと嬉しかったです。