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何が問題なのか? iPS誤報問題2012年10月14日 22時57分13秒

先日、うちのクリニックのスタッフから、iPS細胞の臨床応用の話を振られ「あれってどうよ?」と聞かれました。
その時は、「今、話題のあの話」のことをぼくは全然知らなくて、心筋には応用可能だね、などと答えていました。

その日、帰宅してようやく臨床応用のインチキ話が新聞で報道されていることを知りました。

まず読売新聞が誤報。
いくつかの報道機関がそれに追従。
すぐに「おかしい」となって誤報、つまり男の話はインチキと判明した次第です。

現在、多数のマスコミがNYのホテルに押しかけて、男を吊し上げています。
袋だたきという感じですね。
だけど最大の問題は、この男にあるのではありません。
誤報こそが問題です。
なぜか。

それはね、この男の話がでたらめであることは、僕だったらたちまち見抜けるからです。
いえ、僕でなくても大学院に進学経験のある医学博士の医者ならば、ほぼ誰でもウソだと分かるでしょう。
それくらいひどいウソ。
ウソと分からなくても、ウラを取らなければ信用できない話だと分かります。

こういったインチキ話をマスコミに売り込む人間なんて掃いて捨てる程います。
新聞社自身がそのことを知っているはず。
だからこのインチキ男は、とりわけ特別な犯罪者ではありません。
そこらにゴロゴロいる手合いです。