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「いねむり先生」(集英社)伊集院 静2011年08月24日 20時33分44秒

いねむり先生
伊集院さんの小説を読んだのは本当に久しぶりです。
「いねむり先生」とは作家・阿佐田哲也さんのこと。
睡眠発作のナルコレプシーを患っていたのは有名な話しです。

夏目雅子さんを白血病で亡くした伊集院さんは、阿佐田哲也さんと出会うことで心が再生していきます。
その過程をとても丁寧に書いています。

伊集院さんの文章は、小説家としてそれほどうまい部類には入らないと思います。
むしろ、不器用に訥々と語っていく。
その語っていく姿勢が、伊集院さんの文章にリズムを付け、味を加えています。

良書だと思います。