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「貧困大国アメリカ」(岩波新書)2010年05月16日 22時39分18秒

今ごろになって、読みました。
堤未果さんの「貧困大国アメリカ」。
新書としては大ヒットの30万部以上が売れたと聞いています。

さて、読んでみて、、、
これは大変良い本だと思います。
落語家は人を笑わせる時に自分は決して笑わないと言いますが、この本は、けっして筆者が自分の主義・主張・主観を表に出しません。
ルポという事実の取材を通じて、アメリカの本質を見事に表現しています。
資本主義の最も悪い形が自己増殖するように制御不能なところまで突き進んでしまったアメリカ。
その経済の本性は、貧しい人から搾取して金持ちがさらに金持ちになる「貧困ビジネス」です。
そしてその「貧困ビジネス」が国家規模で行われているのが、「戦争」。
アメリカの戦争はいまや「民営化」されていると言っていいでしょう。

アメリカの軍事予算は65兆円。
日本の国家予算の2/3です。
全世界の軍事予算の半分を占めます。
戦争をしないと国の経済が回っていかない国家。

では、この本を読んでそういうことが新たに分ったかというと、僕にとってはそうではない。
今から40年くらい前に本多勝一さんもアメリカの本質についてルポを書いていましたしね。
この本を手にした人は、実は僕みたいな人が多いのではないでしょうか?

30万部というのはすごい数字なのですが、実は日本国民のわずか0.3%くらいにしかなりません。
アメリカの後を追いかけた小泉首相の支持率が最後まで高かったのは、一体何なんでしょう。
結局、世論はワイドショーで作られるというところでしょうね。

政治家もそれが分っていますから、自らの政治をワイドショーにするんですよね。
ま、そういうものか。