角岡さんの「ホルモン奉行」が文庫化されたのを機会に早速買って読んでみました。
まず、僕の「ホルモン」に対する視点を書いておきます。
1 食べ物に関して一般に興味はない。美味しいものを食べたいという欲求は普段から持っていない。
2 では、ホルモンという料理はどうかというと、牛テール、牛タン、豚足は好きである。
3 ホルモンという食文化に関わる被差別部落や在日朝鮮人文化には強い関心がある。
さて、この本は、文化に関する本というよりも純粋なグルメ本かもしれない、、、そうであれば、僕があまり面白いとは思わない系統の本ということになるが・・・。
いや。 面白かった!
それはなぜかと言うと、角岡さんが書いたからです。
この本をめくって、最初のプロローグ、その2ページで、「ああ、角岡さんの文体だなあ」とはっきり分ります。
後はもう、角岡さんと一緒に日本中を、いや、世界中を旅行しているような感覚になります。
角岡ワールドですね。
万城目さんにちょっと似てるかな。
この本を読んで悟ったことがあります。
それは、ノンフィクションというのはどんな素材であっても、筆者に筆力があれば、テーマに興味を持たない読者でも十分に引きつけることができるということです。
逆に言うと、(最近読んだいくつかの本で感じことで、本のタイトルは挙げませんが)どれだけ特異な経験を積んで人の知らない興味深い事実を知っていても、筆力が無ければ良い作品を作ることはできないということです。
筆力とは何かというと、筆者の感性と文章を創出する力だと思います。
さて今日は、千葉そごうに行って牛テールを探しましたが、残念ながらありませんでした!
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