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やっぱり奥の深い小児科外来2006年05月23日 21時15分36秒

甘い気持ち始めた訳ではないですけど、やっぱり難しいです。小児科外来。今日は昨日よりやや患者さんが少なかったんですが、時間を大きくオーバーし、悩みながら考え込みながら一生懸命説明しながら診療をしました。
これは決して批判や皮肉ではありませんが、1日に100人以上を診察するクリニックというのは、一体どうやって患者さんに説明をしているのか、、、。ある程度は、はしょらないと、患者さんの待ち時間はどんどん伸びて行ってしまいますよね。かといって、完全予約制で患者数を制限すると、それもまた患者さんの不満になります。これは本当に難しいテーマですよね。一番良いのは、小児科クリニックがあっちこっちにある事なのですが。僕の感覚では、1日60人くらいが限度のような気がします。それ以上は集中力を維持するのが至難の業では、、と思ってしまいます。実際にそういった状況になれば、医者たるもの、集中力が湧いて来るんでしょうか?まあ、手術をやってる時は、連続8時間でも12時間でも集中力は切れませんけど。
悩んでるのは、患者さんも同じなんだなあと思います。今日も、何人もの患者さんが「セカンドオピニオン」的に僕のクリニックを訪れました。けっこう遠くからの方もいました。で、前医の治療はと言うと、別に「特殊」ではなくほとんどがオーソドックスなんです。結局、ママたちを納得させる説明がちょっと欠けているんでしょうか?僕の方も、前医を経由してから来てると分かると、つい説明が長くなりますので、一見、僕の方が良い医者に見えるかもしれません。しかし、逆のことが僕の知らないところで起こっている可能性だって多いにあります。どこかで、「うんうん、松永先生の処方は間違っていないよ。でも、ちょっと説明が足りないねえ」、なーんて言われているかも。
この業界で昔から良く言われるのが、「後医は名医」。だから大病院の医者が名医に見える訳です。
僕が大学在職中、ある小児外科の患者のママが、子どもの咳が続いていて開業医の治療でいつまでも治らない、で、大学の小児科を受診したらマイコプラズマ肺炎で抗生剤ですぐに治った、その前医の開業医の診察は正しかったのか?と聞いてきたことがあります。
はっきり言ってムッとしました。
クリニックと大学病院では役割が違うのです。医者の中身は同じなんです。こういったことを一般の人にもぜひ、理解して欲しいのですが、、、まあ、それは無茶な注文でしょうかね。